縫い縫いしてまっせ(日記)とご報告したウールの単衣である。

さぼったり違うもん作ったり、なかなか毎日コンスタントに作業するのは難しいのう…
デニムの着物の時みたいに、この日に絶対着たい!って言うのがあればできるんだろうけど。
うーむ、仕事(?)には締め切りが必要ってことね。
で一週間前の状態から、
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やっとここまで。
身頃、おくみ、袖つけと衿つけの半分まで、と表に見えない部分は全部ミシンで縫った状態。

今回はここから手縫いで進める予定。和洋裁折衷ですなっ。
あと残っている作業は、
衿付け(裏側からくける)、衿下〜裾周りと、身八つ口&振りの縫い代押さえ、袖口。

身八つ口と袖口はミシンでステッチする予定だったんだけど、姫様のワンピースなど
縫ってたのもあり糸がなくなっちゃったので手縫いでくけくけすることに。
授乳の時の強度がどうかなーと思ってたんだけど、裂ける可能性があるのは脇縫いや
袖つけで、ここはミシンでがっつり縫ってあるからかんぬき留めしとけばきっと大丈夫かなと。


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衿下。三つ折にして、仕付け糸でざくざく押さえ中。
縫えたらアイロンかけるのだ。


裏側。
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和裁の着物と大きく違うのが良く判る?チャコの線も、見えるかな。


この着物、洋裁仕立てだから脇の縫い代も1cm。和裁仕立てだとここで反物の
余った部分を折り込んでいくから、脇縫いって袋みたいになってるのよね。
で、仕立て直したりする時には、そこから生地を出すのだ。
背縫いやおくみは和裁でも反物の耳を使ったりするから、似たような感じだろうか。
ただこの着物は縫い目にキセ(縫い目が直接表に出ないように、片方の布が縫い目に
ちょっとかぶさったような感じにすること…あってる?)をかけてない。
縫い代はアイロンで片方に倒すだけ。これでもかるーくキセがかかるそう。
和裁では縫い目にキセをかけて、それが取れないように耳をくけつけて固定するのだ。
和裁って基本オール手縫いだから、キセをかける→耳を固定することで、
縫い目の強度が上がるって事なのかなーと思ってる。
洋裁はミシンで縫うから、縫い目に強度があるし縫い代割っちゃっても裂けないんだけどね。
ちなみにこの仕立ては内あげもない。余った生地は切り落としてあるから。
仕立て直しが効かないけど、その分ごわごわせず、すっきりしてるとはいえるかな。
だから10オンスの分厚い目のデニム生地でも、着物が縫えたりするのだ。

洋裁(ミシン縫い)着物と和裁(手縫い)着物、その中でも洋裁で一部手縫いや、
和裁で一部ミシンという手も。これは和洋裁折衷って言えばいいのか。
ちょっと整理してみようかしら。色々特徴があって、長所短所があると思うし。


・洋裁着物(洋服を縫うやり方で、着物を縫う。着物型ワンピースみたいな感じ?)
【仕立て】 
型紙で裁つ、チャコも使っちゃう
基本はミシン縫い(今回のように表にステッチが見えちゃうところだけ手縫い、という手も)
縫い代はジグザグミシンやロックミシンで始末
縫い目にキセをかけない。縫い代はアイロンで割ったり倒したりするだけ
脇の生地の折り込みや、内あげは基本的に無し

【特徴】
洋裁の経験がある人なら、必要スキルが低めでとっつきやすい
ミシンを使うため、縫製作業が早い
生地はミシン縫いに耐える強度必須。
洋服地と相性がいい(型紙置いて比較的自由な配置で裁断できるから。おそらく反物でも
いけるけど、生地のロスが多いような気がする)
余り布が出る(良いと取るか無駄と取るかは個人の判断かな)
生地の折り込みがない分、デニムのようなごっつい生地にも向くのかも
(この点は和裁で試した事がないので、和裁でも意外といけるものなのかどうか、未知数)
縫い目が丈夫、なので洋服のように洗濯機で洗っても良く耐える。
(この洗濯機洗い、洋服地の木綿は大丈夫だけど着物用の木綿は未知数。縮むかも?)
丸洗いしか出来ない。
解体は難しい。生地の折り込みもないので、すり切れちゃった生地をずらしたり、
サイズを変えたりという仕立て直しは無理
オールミシンならステッチが見えるし、縫い目にキセがかかっていなかったりするので、
遠めに見ると普通の着物でも、よーく見ると判る。


木綿、リネン、ウールなどの丈夫な生地を、手早く仕立てて普段着用に
がっつり着潰して、がっつり洗う!!という使い方に向くんじゃないかなーと。


・和裁着物(通常、着物といえばこっち)
【仕立て】
ハサミは極力使わない。ヘラで押さえて印をつけるらしいので、チャコも使わないはず
基本手縫い(身頃の直線部分のみ、とか一部だけミシンという手も)
余った生地を切り落とさず、縫い代部分や内あげにして折り込む
縫い目にはキセをかける。かけたキセが無くならない様に、縫い代をくけつける
肩布、居敷あて、力布等付ける(これは補強のため?と思っているんだけど、合ってるのかな)

【特徴】
今の学校の家庭科で和裁は教えてくれないので、ちょっぴり勉強が必要
ミシンが使えなくても縫える(各種ミシントラブルとは無縁)
オール手縫いの場合、長期戦を戦う気合が必要
布にやさしいので、正絹などのデリケートな生地でも縫える
反物と相性が良い(洋服地でもきっと出来るけど、端の処理とか反物幅に裁断するのが
面倒だろうなあ)
余り布はほぼ出ない
反物なら耳があるので、端の処理が不要
手縫いのため、縫い目はミシンに比べて弱い。キセをかけたり、補強の布をつけたりする。
ミシン縫いの木綿着物のように、洗濯機に放り込むのは避けたい
解体前提の仕立てのため、解くのは簡単。かつ解くとほぼ元の反物と同じ状態に戻る。
洗い張り(解体→反物の状態でキレイに洗う→仕立て直し)が可能。
サイズを変えて直したり、痛んだ部分を避けて仕立て直したりもできる。


正絹の生地なら、手縫いで縫うのが基本かと。ウールや木綿なら、一部ミシンもありかな。
布に優しく、洗い張り+仕立て直しが出来るのが最大の利点。
仕立て直しを繰り返して、親子三代着られるというのが着物のいいところだものね。
大切な生地を、ずうっと着たいなら、和裁で縫うのがいいんだと思う。
あ、あと和裁を頑張って勉強したら、袷も縫えるな〜。
袷だと裏地と表地で収縮率が違ったりするから、家で簡単に洗えなくなるけど。


こんな感じだろうかしら…
和裁も洋裁も勉強した訳じゃないので、つたない知識で最大限思いつくことを書いてみたけど。
まだこんな違いがあるよーと言うのがあったら、お教え願いたいなっ。

洋裁でも和裁でも、向き不向き、長所短所はあるにせよ、こっちが正義、こっち駄目
程のものでもないと思う。フォーマルならじっくり手縫いで長く使える和裁、普段着なら
フットワーク軽く作れて丈夫な洋裁って気も、個人的にはしてるんだけど。
和裁は着物のために発達した縫製技術だから、着物に相性ぴったり!ではあるかな。
でも今は和裁の知識が無い人のほうが多いと思うから、普段着程度なら自分の得意な方で
仕立てればいいと思うのだ。
着物に興味を持って、仕立て上がりがちょっと合わない。でもいきなりお誂えは…という人が、
着物って自分で縫えないのかな?って思ったときに仕立て方が和裁しかないとしたら、
キセ?くける?全然わかんない!和裁って難しそう!って諦めてしまうかもしれない。
その人がもしミシンでちょっとした縫い物はしたことがあるんだとしたら。
洋裁で縫ってみてもいいんじゃないかなあ、と。
同じ服なんだし。
それに洋裁着物を作るうちに、着物の構造なんかもわかってくるから、次のステップとして
和裁を勉強する役にも立つんじゃないかなーと思ってる。


着物の入り口は多いほどいいと思うのだ。
洋服地だろうが反物だろうが、洋裁仕立てだろうが和裁仕立てだろうが、
着物という形の服を一着でも多く作って、一日でもたくさん着てあげるのが
まわりまわって着物にとってはいいことなんじゃないかと思うから。
着物を特別な技術と特別な意識が無いと着られない服、みたいな別世界に持っていくのが
一番いけないことだと思う。着物ってただもう、着る物のはずなのにね。


今日も長くなっちゃいました。お付き合い下さりありがとうございます。
着物や仕立てに関しては、知識も経験も無いので間違ったところや足らないところ等あれば、
やさしーくご教授いただけますと助かりまする。
やさしい和裁を今度買おっと。

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