2009年05月22日

近江上布工房見学 手織り・機械織り

近江上布の工房見学、ながーい下準備を経て、ついに織りの工程なのだ!

しかし織物ったらパッタンパッタン織っているのが主と思いきや、
糸を巻いて解いて巻いて解いて…ここまでやっとやっとという感じ!
本番に入るまでの準備がものすごーく大変なのね…!
や、もちろん本番も例外無くえらいことなんだが。


工房にある織り機を3種類見せていただいた。
imgc2e31a04zik8zj.jpg
これは手織り用の「高機(たかばた)」(…で、あってたかな)
下のほうに見えるの虹の柄(うまく写ってないけど、めちゃキレイ!)、これも
絣で出しているのだって!染めみたいに見えるのに、織りなんだ〜
こ、これどうなってこうなっているんだろうか…!?

反物の上の方にある白い紐を引っ張ると、
imgac938f2bzik7zj.jpg
この細長いの(調べたら、杼「ひ」って言うそうな)の中に横糸が納まっていて、
これが上下に広がった縦糸の間を通って向こう側に滑っていくのね。
杼を飛ばす→向こう側で受ける、までは機がやってくれるから、片手で紐を引いて、
開いたもう片方は通ってきた横糸をつまんで絣の絵合わせをするんだそう!
合わせとはいうけれど、ずれずれになっちゃうと最悪絵柄が見えなくなっちゃうけれど、
ビシーっ!!と合わせすぎてもこれまた遊びがなくなっちゃう。
この横のかすれ具合をどんな風に出していくのか…が織り手の個性が出るところ、なんだって!


ビシッと合わせるのは慣れていく中でだんだん出来るようになるけれど、絣はずらすもの。
例えば同じ型紙で絵柄をつけたコイの表情が、織っていく中で笑っているもの、
泣いているもの、怒っているもの…と一匹一匹が皆違う表情になるように、ずらす。
…のだそう。師匠談、ということでヤマさんから聞いたのだけれど、ふ、深い…
絣は合わせるのが大変だなあ〜と思っていたんだけど、合わせる事が出来るようになった
その先には「ずらしの世界」が広がっているのね…!

と、頭で理解しても手が動くのとは別問題で、説明聞いてただただ感嘆するばかり。


で、その絣合わせ(ずらし?)のために両手が使えるのがこちら。
img2213f2aazikbzj.jpg
半自動のシャトル織機!
これかなり年季の入った感じだけど、もちろん昔のもので今じゃ作った会社も無いし
壊れたりした時に部品が無くて困ってしまうのだそう…


ともあれ、紐を引っ張って杼を飛ばしていたのを足元のペダルで出せるから、
横糸を両手で持てるのだ!片手で横糸を引くのは片方にしか引っ張れないから、
やっぱり両手で持てる方が微調整は効きやすいんだろうなあ。

さらに縦糸も高機だと一定距離織る→まとめて送る、で縦糸の張り具合を調節しながら
織らないといけないそうなんだけど、これはすこーしずつ縦糸を出してくれるから、
縦糸の張り具合が一定のまま織れるそう。
この話はちょっと難しかったのでうまく書けるかどうか…
縦糸がどれだけピンと張ってあるかで生地の風合いって変わってくるんだそうで、
あと横糸が通る時に縦糸がどれくらい上下に開いているかと、横糸をどれくらいの
強さでトントン打ち込むか、というのも大事なんだって。
一定距離織る→まとめて送る、だと織った分が手元に溜まっていくわけで、段々
織る地点が奥のほうに進んでいくんだけど、縦糸を開いている点は移動しないから
織った距離だけ縦糸が開く角度が大きくなるのね。縦糸の角度が開くと、
横糸が入りにくくなるそうで、そこを調整しないと風合いが変わっちゃうそう!
ど、どういう風に調整するのかは素人さんには不可知の世界ですが…


と、そうなると半自動なら楽に織れそう?と思いきや、
立ちっぱなしでペダルを踏み、一本横糸を通すたびに引っ張っていい位置に収める…
と半分以上手作業なんでやっぱり大変そう〜!


あと一つは全自動のレピア織機!
これはスイッチを入れると手を触れる暇なくガシャンガシャンと織ってくれる。
おぉ、こりゃ全自動〜♪
img26d5e41azik2zj.jpg
と思いきや、写真の中央にいっぱい並んでいる金属パーツ、これに一本一本縦糸が
通してあって糸が切れると下に落ちて機械が止まるようになってるんだけど
(糸を接がないといけないから)このおもりに糸を通すのは、手作業!
さらに糸が切れるたびに、手作業で接ぐんだからスイッチ入れて、ほっといたら
織れました♪ってわけには行かないんだな…麻糸、切れやすいしっ

imgcb184883zikezj.jpg
ちなみに全自動織機の縦糸はあまり広がらないから、ビンビンに貼ってあるそう。
だから織り上がりはフラットな風合いになるんだって!
あとよく見えないけど、横糸は通るたびに向こう側でカットされているの。
だから反物の耳は糸がぴょんぴょん出ているのだわ〜
右下の方にぼさぼさした糸のようなのが出ているのは、カットされた横糸なのだ。
何かこれ編んだら、面白いストールとかできそうかも!?


img43a2ac7czikezj.jpg
と、こんな風に記事が織られていたのでした。
手織りももちろん、機械織りも手がかかっているんだな〜。



子供用だそうだけど、シンプルだし織りの仕組みが良く判りそう!
お値段も手ごろだし、姫様へと言いつつ自分へ…!?


ダンボールでも織れちゃうの!?へええ…
でもむかーしむかしの織物って機械があったわけじゃなし、
シンプルな設備で織っていたんだろうなあ。


この記事へのコメント
TITLE: Re:近江上布工房見学 手織り・機械織り(05/22)
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以前勤めていた会社の出張で、紡績・機織りの歴代の機械が収められている博物館(資料館?)で仕事をしたことがあります。<br />
自分の仕事がひと段落ついたあとに見学させてもらいましたが、すごいですよね。<br />
縦糸が切れると分かる重り付きの機械もありました。<br />
また行ってみたくなりました(^^)
Posted by 柳蛙 at 2009年05月22日 18:20
TITLE: Re[1]:近江上布工房見学 手織り・機械織り(05/22)
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柳蛙さん<br />
おぉ、それは楽しそう〜今回機の構造がすこーし、わかったので俄然見るのが面白くなりました!<br />
織物の基本構造はシンプルだけど、そこから色んな織物を織るために工夫が凝らされていてすごいと思いました!
Posted by 湖藤 at 2009年05月24日 09:55
TITLE: Re[2]:近江上布工房見学 手織り・機械織り(05/22)
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湖藤さん<br />
連投すいません。<br />
見学楽しかったです。<br />
ある種の大人の遊園地って感じでしょうか?<br />
子供だとたぶんこの面白さは分からない。(普通の方も面白いと思わないかも?)<br />
説明してくれるおいちゃんもいるので、分かりやすく(ちょっと気さくすぎる感じもある方でしたが)見られました。<br />
大本の手で糸を繰る時代から、自動機に代わって行く行程はすごいですよ。<br />
一人で生産できる布の量がどんどん変わっていくんです。<br />
<br />
あ、でも着物の反物ではなく、一般的な布の製造工程なので、<br />
着物の〜を期待していくとがっかりするかもしれません。。
Posted by 柳蛙 at 2009年05月24日 18:42
TITLE: Re[3]:近江上布工房見学 手織り・機械織り(05/22)
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柳蛙さん<br />
いえいえ!ありがとうございますっ<br />
自動化の工程が見られるのですか!そんなのきっと面白いな〜!!<br />
日本は繊維産業で最初身を立てたんですもんね。大阪<br />
でそういう日本の工業機械を集めて博物館つくろうって構想があったらしくて、昔の織り機とか色々(繊維関係じゃないのも)集めてたらしいんですけどこの春か話が無くなって保管してる建物も取り壊しで中の機械全部スクラップになるとかいう話をニュースで聞きました。<br />
うーむ、もったいない…絶対面白いのに〜
Posted by 湖藤 at 2009年05月24日 23:14
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