2015年04月24日

洋服地で着物を作る時の生地選び その2

前回のあらすじ

洋服地を着物に仕立てるなら
「全身にまとっても負担にならない程度に軽く、ミシン目にかかる力に耐えられるだけの強度を持ち
巻きつけて着る際にキレイな面を保てる適度なハリを持つ生地」
が向きそう

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仕事場から借りてきたコットン生地帳。

というわけで、これを踏まえ今回は生地帳などで生地の特性を調べつつ、実際生地やさんの
店頭で見かけそうな生地を着物に仕立てたらどうだらう?という視点で検討してみたいと思いまする。
個人的な経験値から、「シャツやワンピースになるような、やや薄手で適度にハリのある生地」が向くなあ
とは思っていたのだけど、これに加えて経糸と緯糸の比率や織りの組織にも目を向けてみませう…

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組織図の説明。縦糸と横糸の組み合わせ方って色々あるのだよね。
ジャガードやドビーなど、複雑に組織が組み合わされて模様を織り出したりする場合もあるよ!
私がかかわっている生地はほぼシンプルな平織なので、織り組織のことはまだまだ理解不能な部分が多い…

ここから先商品リンクをいくつか貼るけど、主にこんな感じの生地だよ!というためのもので
「湖藤さんがこの生地で実際着物を仕立てたら良かったよ」ということではないのであしからずっ
また、☆で着物に向いてそう度(?)を表してみたけどご参考までになので、実際縫った際の結果を
保証するものではございませぬ、縫ってみて着物に向いてなかったらごめんなさい!

<シーチング> ☆
もとはシーツ用の生地ということで、シーチング、だそうな。縦糸と横糸の差があまりない平織。

こんな感じかな。
主にポーチなどの小物類や何かの裏地に使われている印象。着物には少し薄いかな。
プリント生地も多い印象なので、半衿などの小物使いなら向きそうかも。

<ブロード>
無地やプリントでよく見るブロード。しなやかで薄い生地が多いような。
経糸の密度は多く、緯糸の密度を少なくして織った平織だそう。このため横方向に畝が見られる…ほうほう。
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人気の定番!! ≪ブロードプリント≫ **ドットシリーズ**
価格:270円(税込、送料別) (2018/10/19時点)


価格も安い(横糸が少ないから織りの作業性がいいのかなー)のでお試しに買ってみたくはなるけれど、
緯糸の密度が気になるよね。変なところに皺が出る着物になってしまいそう。
ブロードは着物には避けたほうが良いような気がする…
こちらもプリント物の多さを生かして半衿などの小物使いが良いかも。


<ローン>☆☆
リバティプリントで有名なローン生地。薄く密に織られた平織。
もとは高級な麻で織られたそう!だから、少しハリもある風合いなのかしら。
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リバティプリント カットクロス20枚セット
価格:1080円(税込、送料無料) (2018/10/19時点)


プリント生地になっているのが多いかな?リバティプリントの着物や浴衣というのも見かけたことがあるし、
密な織物だから着物にもいけるんだろうな。ただ薄くてしなやかだから着た時に体のラインを拾いそうな気も。
シルクのやわらかモノに近い感触を求めるなら、という感じ?襦袢にもいいかもねっ

<ギンガム> ☆☆
糸や織の特徴というよりは、ギンガムチェック柄という意味合いで使われることが多いような…
大体平織で、先染め(あらかじめ染めた糸で織って柄を出してる)のはず。綿や麻、いろいろ。
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超大人気!ブロックチェック
価格:507円(税込、送料別) (2018/10/19時点)


着物を視野に入れるなら割と目の詰まった織りのものを選ぶほうが良さげ。
レビューでもスカートやスモックを作ってらっしゃる方が。ふむふむ、そういう厚みの生地が向きそう〜
経験からギンガムチェック以外にも先染めのチェックは着物にいい感じの生地が多いと思うんだけど、
柄を織り出すために縦糸と横糸のバランスも良いんだろうな、たぶん。


<ガーゼ> ☆
撚りの甘い(あまりねじねじしてない)糸で織った、目の粗い平織。薄い生地を重ねて二重だったり三重だったり。

二重になっているから、ダブルガーゼ、かな。
お洋服にするならふんわり・肩から落ちるシルエット。目が粗いので引っ張られる力には弱い。
ガーゼのお洋服って大体縫い目が折り伏せ縫い(縫い目が二重になってる)になっているような。
肌着には良さそうだけど、着物には縫い方を工夫しないと厳しいかも…。
ふんわ〜と着せる、子供の着物にならいいかもね!


<オックス> ☆☆
オックスフォードシャツのオックスですなっ。組織は"ななこ織"…って何かな?と調べたら
基本的には平織なんだけど糸を2〜3本引きそろえて(数本一緒に、て感じかな)織るんだそうな。
この組織のおかげで厚みの割にはしなやかで通気性に富み皺になりにくい…ほぅほぅ…
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☆ストライプ&コインドット☆≪オックスプリント≫
価格:356円(税込、送料別) (2018/10/19時点)


オックスプリント、って感じでプリント生地で売られているのが多いのかも。
バッグやクッションカバーといったインテリア向けの厚さが多いか…着物より帯に向くかな?
シャツ向けのような薄手のものなら着物にも良いかもだけど、ななこ織の組織は着物に向くのか、どうなのかしらん…?


<キャンバス> ☆
縦横に太い番手の糸や引きそろえの糸で密に平織組織を織ったもの。というわけで厚めの生地。
キャンバスがもっとしっかり分厚くなると帆布って感じかしら!
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綿麻キャンバス生成り(単位50cm)
価格:302円(税込、送料別) (2018/10/19時点)


コットンキャンバスや綿麻キャンバスはバッグなどによく使われる生地ぽい。
やはり着物には重さがある感じかなあ。強いて言うなら帯向き?
綿麻キャンバスにプリントした生地もあるけれど、薄手のキャンバスなら着物にもいいかもね。

<リネンキャンバス> ☆☆☆
リネンで織られたキャンバス。組織としてはキャンバスと同じじゃないかと思うけど、より薄手な印象。
多分だけど麻100%でごっつい生地を織るとごわごわでしなやかさを保てないんじゃなかろうか、
それで程よく薄地のものが多いのかしらん

個人的にはこんな感じの薄手リネンキャンバスで縫った着物はとても着やすかったなあ。
麻の特性で皺になりやすいのと、無地は汚れが目立ちやすいから好みは分かれるかも。


<デニム> ☆☆☆
言わずと知れたジーンズの生地ですなっ。着物でもデニム素材は商品としてかなり出回っているはず。
組織は綾織、斜めの織り目が特徴。このせいか巻きつけた時ににょーんとした横シワが出やすいような気も。
私は気にならない程度だけど、気になる人は気になるかもしれない…
[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

【岡山の児島デニム】8オンス ムラ糸デニム 生地 布
価格:597円(税込、送料別) (2018/10/19時点)


デニムはオンスという単位で生地の厚さを表すみたいなんだけど、着物にするなら6〜8オンスくらいが良さげかと。
ジーンズになるのが10オンスくらい、6オンスくらいはデニムシャツ向けかな?
以前10オンスで縫ったけど、着られる許容範囲ぎりぎりの重さだったなー。最近年をとったか
重い着物辛いので(汗)今は多分10オンスは無理…ガッツリとジーンズのようなアタリ感を楽しむぜ!
というような用途であれば10〜12オンスくらいのデニム着物もありかもだけど、男性など体力のある人向けになりそう。


<ダンガリー> ☆☆☆
欧米ではダンガリーというとデニムの仲間なんだけど、日本ではインディゴ色のシャンブレーの平織のこともダンガリーって呼ぶ(byサンプル帳)…んだそう。それで「デニムシャツ」に平織のものが混ざっていることがあるのね…
[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

★綿100%・カラーダンガリー(単位50cm)
価格:378円(税込、送料別) (2018/10/19時点)


で、その延長でこれも「カラー」ダンガリーってことなんだね。これも着物には良さそうな感じっ


以上いろんな生地を見てきましたがいかがでしたでしょうか〜
着物に向きそうな生地のイメージ、ついたかな?個人的なおすすめは、先染めシャンブレー(ダンガリー)
先染めチェック、やや薄リネンキャンバス、6〜8オンスあたりのデニムでございます。
が!どんな生地でも着物に仕立てられなくはないので、これ以外の生地はダメー!というわけではないのです(ここ大事!)
かわいい柄の生地とか、うおぉこの生地を着物としてまといたい!!という生地に出会ったのなら、
その生地で仕立てたらいいと思うよ、うん。着て楽しかったらそれが正解!

あと補足すると…
仕立て上がって着てしまうと着心地にはそれほど影響しないのだけど、生地の柄も気にしてみてねっ
大きなポイント柄や飛び柄のようなデザインは、着物に仕立てあがった時にどこにポイント柄が来るか?を
計算してから仕立てないと、出来上がって着てみたらバランスが悪い…なんてこともあるみたい(涙)
柄合わせのコツは和裁の本に載っていたりもするのでポイント柄で縫いたいひとは参考にしてみると良いかも。
大きめのボーダーやチェック柄も、背縫いや脇縫いなどで柄を合わせようとすると難易度が高くなる…(汗)
細かいストライプやチェックなら逆に縫う時の目印になってくれたりするし、小花柄のような小さな
繰り返しの柄なら少々縫製がずれても目立たないので、はじめて着物を縫ってみる人や縫製能力に
自信がないひとは、小さめの柄を選ぶのが良いかも!
ちなみに無地は柄合わせの必要が全くないのだけど、生地が斜めになっていたりしても気づきにくいので
生地がまっすぐになっているかどうかはどうぞご注意あれ…

着物に向きそうな生地が見つかったら、れっつちくちく♪
次回からは本線に復帰する、はず…!

posted by 湖藤 at 08:00| Comment(0) | 洋裁ミシンで縫うきもの | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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