2009年05月21日

近江上布工房見学 型紙捺染に挑戦

近江上布の工房見学、「ほうほう、へええ〜」とプロの技に驚嘆していたら、
「んじゃ、やってみる?」と予想外の展開に〜
ででで、出来るのかしら、でもやってみたい!と羽根巻き→絵柄付けまでを体験させて
頂くこととなったのであったっ


まずは羽根巻き、前回の記事に登場した枠に糸をセットして、ぐるぐるぐる。
糸巻きから出てきた糸を指でつまんで力の入れ具合を見るんだけど、どんどん
巻き取られていく糸が擦れて、これが摩擦で痛い!!(ヤマさんは、最初血が出たそう)
力の加減なんて、ぜーんぜん感じ取れ無いわっ
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と、何とか巻き終わってこちら。(今度は絵付けを想定し、たくさん巻きました)

何かこう、見た感じはちゃんと出来てるような…!?と思ったが、触ってみると
巻き始めはフーニャフニャ、終わりはビンビン!で見事に不均等(笑)
しかも良く見ると巻きつける速度が一定じゃなかったから、糸の並びも均一に
なってないのよね。やっぱしムツカシイ〜
でも緩すぎで枠から落ちちゃう…って事も多いそうなので、初めてにしては上出来だとか♪
えっへっへ〜


とにかく何とか絵付けに耐えられそうな感じで巻けたので一安心して、染め場に移動。
以前は染めの職人さんが居られて分業されていたそうだけど、ご高齢でリタイアされてからは
これも実のおじさんとヤマさんとでされているんだって。うーむ、担い手不足、深刻なのね…

今回は「型紙捺染(なせん)」という方法で絵柄付け。
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型紙を使って、擦(なす)りつけて、染める…ってことか。
この柄は実のおじさんがカッターで伊勢型紙を切り抜いて作られるそうだ!
なるほど、これなら複雑な柄とか、曲線なんかも自由自在なんだなあ。

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切り抜いた型紙は使う前にこんな風にメッシュをかけて、引っかからないように。
これ見て思わずカミソリの「切れてなーい」みたいだなあと思ってしまう自分がいた(笑)

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で、何を擦り付けるかというとこのノリ。これに染料を混ぜて、

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さっき枠に巻いた糸の上に型紙を載せて、上からペースト状の染料を塗り塗り。
左官屋さんの壁塗り(やったこと無いけど)とか、デコレーションケーキに
クリーム塗るみたいな感じかも?どうもこう、慣れないのでコネコネコネコネ塗ってしまうっ
ほんとはもっと、ザッ!バーっ!!みたいな感じがいいんだろうな〜

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と、思いつつ型紙を除けると、型の所だけ染料がついているという…おぉー。

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さらに裏返して(枠の厚みがあるから、裏の糸までは染まらないのだ)もう一回。
型紙ビターッ!と合わせないといけないのが至難の技っ
ちなみに本番の時はこの絵柄以外に枠の一番端(反物の耳に来る部分)にも
赤と黒の染料を塗って、糸を染めておくの。すると織る時に耳のところに染まった部分が
出てくるから、糸がずれていないかどうかの目印になるんだそうだ!
確かに織っている途中の反物を良く見てみると、端っこにほんのり色が出ていた〜
他の産地の手織り反物でもそうなんだろうか?今度手織りの反物を見かけたら、
端っこ見てみようっと!

今回は体験だから絵柄の位置とか全く気にしてないけれど、本来は次の絵柄の位置との
バランスを考えながら付けなきゃいけなかったり、注意点は色々あるそうだ。
といってもこれ糸巻いただけの枠、次の柄っても前後の生地は続いてないから見えないし、
ちょっと力がかかっただけで糸ずれちゃいそうだし、実際は大変だろうなあ。

絵柄を付けた糸はこの後蒸したり(隣にはでっかいボイラーが!)色々して、染めるそうな。


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で、糸が染まったら枠から糸を外し、今度「水分け」と言われるほぐしの工程へ。
最初枠に巻きつけるときに3本一緒にしたから、これを解くんですなっ。
これも麻糸が切れやすいので、ちょっとずつ手作業…
この後、分けた糸を糸巻きにキレイに巻きなおして、やっと織りに使えるように!

着尺を織るのに枠は13枚…だったかな、必要だそうで、織るまでにこの作業を
13回分しなきゃいけないのね。うわっ、織るまでほんと長い!!


次はついに、織りです!



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伊勢型紙って和紙を何枚も重ねて柿渋を塗ってあるんだけど、ものすごく丈夫っ。
耐水性も抜群だから、今回も使った後染料のついた型紙は水でじゃぶじゃぶ洗われていたわ。

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これは切る前の伊勢型紙?こんなのも小売されているのね〜



2009年05月20日

近江上布工房見学 絣の絵柄付け

近江上布の工房見学!ここからは上布が織りあがるまでを見させていただく♪
姫様がご飯食べてご機嫌で遊んでいる隙を突いて(見ててくれたおばちゃん、
ありがとうございますっ)みっちり見学じゃ〜

糸はすでに紡績されたものを使っておられるんだけど、そこから先織りあがるまでは
ぜーんぶこの工房でされているみたい!す・すごいっす…


まずは絣(かすり)の絵柄付けの工程から。
チェックとか、縞といった柄だと必要ないんだけど、織りで絵柄を表現しようと思うと
絵柄を織り出すためにまず糸を染めないといけないのね。

ど素人なもので今まで織物の構造ってぼんやーりとしか知らなかったんだけど、
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ものすごーくざっくり!!書くと、こんな感じなのよね…よね?(間違ってたら教えてくだされ)
縦糸がずらーっと並んでいて、その間を横糸がくぐり抜けていくという…
織る時は縦糸を端から1,3,5番目…と奇数の糸と、2,4,6番目…の偶数の糸に分けて、
奇数の糸を上、偶数の糸を下に→間に横糸を通す
奇数の糸を下、偶数の糸を上に→間に横糸を通す
…これの繰り返しで織っていく…らしい。これ思いついた人、すごいな〜!!

で、縦の縞なら縦糸、横の縞なら横糸、チェックなら両方を別の色のものに変えれば
柄が出ると思うんだけど、絵柄を出そうと思うとそうはいかんよね。
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絵柄だとこんな風に、あらかじめ糸を染め分けとかないといけないってことなんだ…


絣には縦糸も横糸も染め分ける併用絣って言うものもあるんだけど、こちらでは
基本横絣を使われるそうなので、その工程を見せていただいた♪


まずは絵柄を染めるための枠に糸を巻く、「羽根巻き」から。
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真ん中に四角い枠が立てかけてあるんだけどお分かりでしょうか…
この金属の枠に糸を巻いていくのね。


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もちろん糸は麻の糸。ラミー(苧麻って、リネン(亜麻)とは別なのね)の紡績糸を
こんにゃくのりで糊付けしてあるんだそう。
麻の糸は絹や綿よりも伸縮性に欠けるそうで、私ももらった糸を引っ張ったら、
簡単にぷちんと切れてしまった…!糸ってこんなに簡単に切れちゃうものなのか〜
織っている時も湿度なんかが低いと糸が乾燥して、ほんと良く切れるらしい…

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金枠に糸の先を固定して(この時一本では細すぎるので一度に三本まとめて)

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横に着いたハンドルで、枠をぐるぐる回す!どんどん糸が枠にまきついていく〜
回すに従ってさっき糸を引っ掛けた白いフック部分が少しずつ横に動くようになっていて、
巻いた糸が重ならないようになっているのだ。

巻き終わるとこちら。(今回は見本ということで簡単にしていただいた)
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線が面になった!この金枠の幅=反物の幅なので、ここに絵付けすると横糸が絵柄どおりに
染め分けられるという仕組みなのだ〜


見てる分にはハンドル回すだけで簡単そう♪なんだけど、金枠は硬い金属とはいえ
糸が巻きつく力で微妙に歪んだりたわんだりするし、巻いているうちにどうしても
巻き始めがゆるんできてしまう。でもこれを巻き始めから終わりまで均等な力で
巻かないと、後々染めた絵柄がずれてきてしまうんだそうな…
これを指先の感覚で力の入れ具合を加減するんだって。
ただぐるぐる回すだけじゃ、駄目なのね…!!


と、こりゃプロの技だわっ!!と思いつつ、次回やってみます(笑)



そうね、「蒟蒻&糸」で検索したら出てくるよね糸こんにゃくが…
しかしそのおかげで乾燥こんにゃくなんてものがあることを知る。

2009年05月19日

近江上布の工房見学に行く

近江上布ってご存知ですかっ

上布ったら麻で織られた夏着物の布。
本なんかによると上布ってのは非常に高価でもうほとんど幻みたいな…的書きかたされてて、
到底ド庶民な自分にはご縁が無いわ…と思っていたんだけど。
実はわたくし住まっておりますここ近江の国に「近江上布」なる織物あり!


しかもここ「大西新之助商店」の近江上布は、実に市民派ですっ

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HPも→「新之助上布」http://www.shinno-suke.com/

年明けに二代目店主たる大西実氏の講演を聞きに行ったんだけど、(こちら
(知らずに聞きに行ったら親戚のおじさんだったというびっくりエピソードであった)
その後工房を見学させてくださいっ!とお願いして、今回シーズン前のお忙しい時期にも
関わらず、お邪魔させていただくことと相成ったのだ…感謝!
ちくちく記事も大分溜まっているんだけど(ウール単衣、えらい出来ですが何とか
縫いあがりました〜衿元しわしわで着られるか着られないかの瀬戸際っ)
色々見せて聞かせて体験させていただいて、これを忘れないうちに記録しておきたいっ!!
と思うので本日から数回分は近江上布工房見学記でお願いいたしまっす。


と、本題。
着いてみてびっくり、織りの工房は父方のおじいちゃん家から歩いてすぐ!お向かいは
うちの父の弟にあたるおっちゃんの工場。小さい頃おじいちゃん家に遊びに来た時は
この周りで遊んだりしてたよ、蛙とかとって…その後鯉に食わせて(蛙さんごめん)
まさかこの中で近江上布が織られていたとはっ


工房に居られたのはおじさんと、お弟子さんのヤマさん。
私はヤマさんが近江上布の展示会情報をmixiに書き込まれているのを読んで
近江上布なるものの存在を知ったのよね…ネットの不思議なご縁なり。
ブログで紹介したいので、工房の中の様子を写真に撮っていいですか?と伺ったら、
「あー、何でも撮ってええでー」と快諾していただけた♪
おじさん、実にフランクな方なのだった。

という訳で、まずは遠景から。
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個人の仕事場なのでお世辞にも整然としているとは言えませんが…
でも何かこう、お仕事感溢れる感じでナイス。こういうごちゃごちゃっぷり大好き。

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6月にも展示会の予定があるそうで(詳細まだ聞いていないのだけど、東京の方みたい)、
今はその準備の真っ最中!箱の中には涼しそうな夏の着尺が色々…♪
これはちぢみだったのかな?しぼしぼしていたような。
展示会の時にはこういう着尺の他にも、半衿や小物作りに役立つ端切れもあって人気だそう。

横の棚をふと見ると、
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わわわ、広幅の洋服地もたーくさん!いろんな色柄で織られているのだ。
希望があれば、カット売りもされているんだって。麻素材なのに、いろんな色柄が
あってとっても可愛い♪洋服地で麻っていったらリネン、ってイメージがあるから、
ナチュラルな亜麻色の…みたいなのが多くって、こういうカラフルなものはあまり
お店でも見たことが無いかも。ステキだ…!


講演会の時に聞いた話なんだけど、上布といっても四大上布(宮古、能登、
あと越後…だったかな、うろ覚えで済みませぬ)のうち唯一つ、
文化財等の指定を受けていないのが近江上布なんだそう。
それは「近江上布といったら、昔から続いているこういった織りと柄の布」
という定義が特に無い…ってことでもあるみたいなんだけど、
そこを逆手にとってどんどん新しいことにも挑戦していけるってことでもあるのかも。
厳密に昔の製法で定義することで、「近江上布はもう無い」なんて言う学者さんも
居られるそうで…確かに昔の材料、昔の製法ではないのかもしれないけど、ここで
織っている方は確かに居るのだけどなあ。


ちなみにこの近江上布の端切れを使って地元の青年団の方々が「近江上布ふんどし」を
開発、販売されているのだ。
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私も年明けの講演会に行った際2枚ほど買ったが、これがまたサッラサラ!
ただものすご涼しそうだったんで買ったとき(真冬)には恐れをなして履けず…
このごろ暖かくなってきたんでちょっと試しに履いてみたが。

こ、これちょっと恥ずかしいかも〜〜!!
湯文字はスカーッ!として案外平気なんだけど、ふんどしとなると
「お股に一枚ふんわりと」というのが逆に何かこう、どっちつかずで恥ずかしい…何故?
でも履き心地自体は締め付けなく、ゆるーくてなかなか快適。(これは六尺ふんどしなので
後ろできりりと締め上げるタイプとは違い腰に紐を結んで布を挟むだけなのだ)
女性のおパンツ(おされで小さいデザインほど特にそうじゃない?)特有の、
横&縦方向に食い込む→ずれ上がってきて不快!ってのが無いのね。
ふんどしで生理痛が軽減されたとか言う話も聞くけれど、確かに現代女性は子宮近辺を
下着やらガードルやらぴったりパンツやらで締め上げる(の割りに着てる枚数は
少ないから、さらに冷えて悪循環)傾向があるんで、乙女に人気な訳も納得かも〜。

私は普段着着物+下着は湯文字だから冷えとか下着の締め付けからは以前より解放
されているけれど、湯文字は下がスカスカだからパンツとか短いスカートとか、
洋服とは相容れない。(短いスカートで湯文字じゃ変態です)その店ふんどしは
洋服時にも装着できるんで現代衣服と共存可能な下着よね〜。ナイスかも!


さて次回より近江上布が出来るまでをご紹介しまーす。

クラシックパンツ…!!麻のふんどし、楽天にもあるのね。

女性用もあるのね…!


2009年01月13日

近江上布の職人さんの講演を聞く

上布っていうと夏の着物になる生地で、麻でできた織物のことなのだ。
主な産地は越後上布とか、八重山上布とか、宮古上布ってのがあるんだって。
む?小千谷縮も、麻だから仲間なのかな?
ともあれ、その上布が滋賀にもありますの。近江上布っていうのが。

mixiの和服関係のコミュニティで、近江上布なるものの存在を知り、
興味あるなと思っていたところ、いつもお邪魔するカフェに置きチラシ。
なんと近江上布の職人さんの講演会が!しかも同じ市内で!?ちょっと郊外だから、
マイカーが無い自分にはちょいと辛いお出かけだけど…でもでもこれは是非とも!
と思ってチラシを良く見てみる。
おぉ、おじいちゃんち(父方)の近くだ。そして、職人さんの名前、うちの旧姓と一緒だ。


…ん?


母に聞いてみた…ら、親戚のおじさんだった〜
私も小さい時に何度か会っているらしい…私覚えてないけど(汗)
むむむ、そんなことって、あるのね。世間は狭いなりっ
そんなこんなで私が行く事、親戚のおばちゃんから知れ渡ってしまいなんと当日は
駅まで迎えに来ていただけることにまで。なんというVIP待遇、恐縮至極…


で、当日。
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駅に着いた。
朝まで雪が降っていて、ちょっと萎えかけたけど昼には晴れてよかった〜。
空気がきんと冷たくなって、真冬だなあって感じ。
でもまだ、コートが欲しいと思わないのよねん。いつコート買うのかしら、私!?

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地元の青年団さんの主催だったので、公民館みたいなとこで講演会。
事前に主催者の方に子連れでもいいかお聞きして、OKとのことで姫様も。

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これが近江上布なんだ〜!
透けるほど、うすーい!!去年リネンの着物を縫ったけど、薄さ比じゃないなっ。
うーむ、是非夏にはこれ、着てみたいなり…

講師は近江上布の伝統工芸士、大西実氏。二代目店主として、上布を織っておられるのだ。

HPもあるのだ↓
「新之助上布」
http://www.shinno-suke.com/


講演は2時間ほど。近江上布って、どんな布?という話から、近江上布の現状まで。
メモも取らなかったので、ちょっと話の内容に自分フィルターかかってるかもしんないけど
ご容赦いただいて、以下感想。

やっぱり全般において、厳しい状況みたい…注文っていうのは入らず、ものを織っても、
問屋さんは借りていくばかりでそれが売れたときにしかお金が入らないそう。
(問屋にものが無い!っていうのは先日お誂えをした時に呉服屋のおっちゃんが
話していたけど、借りてくるばかりだから無いって事なのかな…)
後継者の問題も。詳しくは忘れたけど、実さん以外織れない技術っていうのがあって、
今のところそれを継いでくれる人が居ないから、自分が織れなくなったら技術が
消えてしまうってこと。でもその為には、「近江上布の職人」っていう職業が、
食べていける商売でなくてはいけないってこと。
今は「借金が怖くて上布が織れるか!」状態、でも毎日織っている…と。

着物の産地って今どこも同じように苦しい状況なんだろうなっていうのが、ひしひしと。
(○○織りって有名な織りものでも、作っているのは一軒だけ、という事、結構あるみたい…)
何はともあれ、反物が売れなきゃどうしようもないのだ。
そのためには普段着物が息を吹き返さないと。もっと着物を着なくっちゃなあ…
と改めて思うんだった。

売れなきゃなんともならん!というのも話にあって。
高価な手織りの技術を残すのも大事だけど、それじゃあ商売にならない。
本当にいいものは年にいくつか織れればそれでいい事にして、機械織りも取り入れるべき。
おばあちゃんも着物を着なくなった今、着物は若い人にこそ着てもらわなければ!だから、
手の届く範囲の価格で、若い人が着たくなる商品を開発しなきゃいけない
って話されていたのがすごく印象的だった。
実際若い世代向けにキレイ色の浴衣とかも、作っておられるそう。
日本の伝統産業はすごく大事だけど、それって「文化です」ってひと言で片付けられないよね。
産業である以上は商売だから、誰かが買ってお金を落とさないと残らないわけで。
「文化です、伝統です、日本の心ですからさあ、残しましょう」だけでは残らない。
作り手も、買ってもらえるような商品を開発しなきゃいけないんだなあ…
誰も「着物は嫌いだ、なくなっちまえ」って思ってるわけじゃないと思うんだけど、
でも文化だから、残しましょう!ってんでほいほいお金を出すわけでもない。
やっぱし欲しい商品、着たい着物ってのが出てこないと、いけないんだな。

私達のおばあちゃん、おじいちゃん達が着物を手放し、親の世代が遠ざけた…としたら、
今着物って、誰に聞いても正解がわかんない未知の衣服になろうとしてるように思う。
良くも悪くも…だけど、私達やその下の世代って、自由に着物を着られる世代なのかもね。
ここで上手くやって自由な普段着物が復活し、着物が盛り返すか。
下手して着物が忘れられた衣服、メイドイン外国の伝統衣装、ってか異文化の服になるか。
買い手もアンティークやお下がりってメイドインタンスの有限資源や、無くなったら最後
二度と復活は望めない倒産メーカーや問屋からの金融品倒産品、外国生まれの
安い着物ばかり買うっての、自分も含め、考え直さなきゃだし。
(安さの向こうで、一体何が起こってるかって事をだ!)
作り手や売り手も伝統ですってストーリーだけで買い手が買えないもの作って売ってる場合じゃ
ないんだと思う…。ストーリーだけで売れるバブリーな時代はとうの昔に終わっていたはずで。
買ってもらえる商品を作らなくては、そんで買ってもらえるお客を作らなくては。


今まさにラストチャンスって感じがするんだけど…気のせい?



講演会の後は新年会にお邪魔させていただいて、わいわいお鍋なんか食べたりして。
地元のおっちゃんたちが集って飲んでのどんちゃん騒ぎに!!
講演の内容はずっしりきたが、新年会は楽しかった♪
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帰りに寄ったスーパーで。
自作スーツ着物に、先日購入した風香の福袋についてきた化繊の京袋。
化繊の帯って初めて締めたけど、別に滑らず緩まず普通に使えた。
ちょっと、締める時重いかな〜って思ったくらいかな?最近の化繊は良くなってるんだって!
…と、ここまで書いておいて洋服地着物に化繊帯かいって感じもするが。
すぐ買い手にはまわれないもんね、先立つものが…。ううう。
買えない人は裾野を広げる役って事で、今年も普段着物の普及に力を入れよう、私…
それは10年後に買う着物のためさっ
近江ちぢみは寝具や座布団?に使われているみたい。